スターウォーズワールドは、肉親愛の希薄な世界である。

ちゃんとした家庭のちゃんとした親子が、一組たりとも登場しない。
(いや、脇役陣のなかにはあるかもしれない)
安定した家庭には冒険譚が生じ得ない、と言ってしまえばそれまでなのだが、
それにしても極端過ぎる、と思うのはワタシだけか?

物語の底辺を成す「フォース」(詳しくはまた後日)が、
遺伝的特異体質によってもたらされる特殊能力であると同時に、
見出され、スカウトされ、
修練を重ねなければ会得できないものである以上、
「子別れ」は必然的なものとなるのだが。

ジェダイ聖堂は、禅寺であり、修道院である。
それゆえに、典型的なジェダイの服装は、
二者を簡素化して合体させたものになっている。

禅の思想とキリスト教の概念を以ってすれば、
マニアの間で盛んに議論が繰り返されている謎を解くのは、
そう難しいことではない。

例えば、アナキンの誕生はキリストの生誕そのものであるが、
それを以って、「アナキンは神の子である」と、
結論づるのはつまらなさ過ぎる。
これにもう少し科学的に推論を差し挟めば、
「精子提供者を特定できない妊娠」ともいえるわけだ。

そこで登場するのが「クワイ=ガン父親説」と、
「ドゥークー伯爵父親説」である。
この両名が共に「異端のジェダイ」というべき存在であるのは
果たして偶然か?

エピソード?において、
母親シミ・スカイウォーカーと父親候補のクワイ=ガンは
しっかり対面している。
確かになあんとなく妖しい雰囲気は漂っているのだが、
昔、二人が付き合っていた、との確証は得られない。
「破戒ジェダイ」であるクワイ=ガンとはいえ、
紛争解決に奔走しながら、しかも堅物の弟子を連れながら、
記憶しきれないほど女と遊び狂ってはいられまいて。
可能性があるとすれば、ジェダイ精子バンクなるものがあって、
そこで人工授精でもやってた場合だろう。

一方のドゥークー伯爵だが、
こちらは年齢的に言って、祖父候補の方が正解ではなかろうか。

実の親子関係が取りざたされるほど、
この二人はアナキンにとって重要な役割を演じている。
すなわち、クワイ=ガンはジェダイとしての父であり、
ドゥークー伯爵は暗黒面における父である。

暗黒面の父は息子の右手を切り落とす。
その命を奪うまいとして。

ちなみにオビ=ワンはアナキンの父的存在ではなく、
歳の離れた兄であり、
憧憬と憎しみが合い半ばする、宿命のライバルである。

ちゅうわけで、恋愛、車いぢり共にネタ枯れ中のため、
今後もちょくちょくスターウォーズワールドについて語ることになるかと。

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