正月特番雑感

2006年1月6日 雑考察
雪のハナシはもう飽きたっちゅうことで。

ぐったり疲れた身には、
賑やかなバラエティ(紅白&格闘技含む)はツライ。
そんなわけで、大晦日はNHK教育テレビに固定。

ベートーベンの第九を合唱部分から見始めて、
そのままゼロ戦についての特集番組へ。
これがなかなかに興味深い内容で、
戦闘機に関する知識無し&半ば意識朦朧という状況でありながら、
結局最後まで見続けてしまった。

大戦開始直後、圧倒的に優位に立っていたゼロ戦が、
大戦末期には特攻機として使うしかないほど、
凋落してしまった原因とは・・・
見ていて涙がでてきたよ、全く。

それは、設計陣の話に全く耳を貸さず、精神論を振りかざし、
ゼロ戦の運動性能にのみ拘り続けた海軍の幹部連中だった。
結果として、機体の強度は削られ続け、
何の対策も講じられないまま戦戦場に送り出されたパイロット達は、
装甲のない操縦席で敵弾に曝され、
また被弾した機体はいとも簡単に着火&爆発した。

米軍機はエンジンの馬力を上げ、機体を強化し、
完全な装甲と消化装置まで備えた戦闘機を量産して対抗した。
これにより、パイロットの生存率は飛躍的に高まり、
強固な戦闘機と歴戦の勇者の前では、
脆弱極まりないゼロ戦と未熟なパイロットなぞ、
最早赤子同然・・・

暗澹たる大晦日であった。

明けて2006年、
関心があったのは「里見八犬伝」と「古畑任三郎」のみ。
八犬伝の方は予告編から驚いた。
正月ドラマっちゅうより、大作映画みたいなんだもん。
で、当のドラマも、なんだか異常にクオリティーが高い。
しかもエンドロールを見たら、
「衣装担当 ワダ・エミ」とあるではありませんか。
黒澤作品でもお馴染みの、
アカデミー賞受賞の、この道の第一人者ではありませぬか!

以前に角川映画の「里見八犬伝」っちゅうのがありましたが、
比較にならないほど、今回のドラマの方が格段に出来がいいっ!

続いて「古畑〜」ですが、当然イチローの回しか見てません。
出だしこそ「お〜なかなか」でしたが、
話が緊迫してくると流石にツライものが・・・

やはり「素人が本人を演じる」よりも、
「役者が他人を演じる」方がリアリティがある、というのが結論です。
イチローの兄役を始め、流石は三谷一家。
台詞と台詞の間の取り方が絶妙です。
今泉くんも西園寺くんも、実に芝居の勘がイイ!
そんな中、一人で間合いを外しまくるイチローくん。

脚本にも多々問題はありましたがね。
いくらフェアプレーといっても、
毒入りカプセルを噛んでしまう確率は五分五分だし、
古畑のへなちょこ山なりスローボールなんぞ、
イチローに打たせたって、面白くもなんともないわい。

あと殺された「ゆすり屋さん」ですが、
この方はもしかして、大河ドラマ「新撰組」で、
15代将軍・徳川慶喜公を演じた方では?
もしそうなら、公方様から虫けらまで演じる、
その技量に感服するばかりでございます。

おまけのちょっとした冗談。
http://l-c.hp.infoseek.co.jp/mirror/010607.jpg

コメント